Carol Dweckという研究者に「Mindset」という有名な著作があります。日本では「『やればできる!』の研究」という翻訳で知られています。彼女が有名になったきっかけは、彼女の行った、ほめ方によって子どもへ影響が変わる、という実験にあります。
その実験は以下のようなものです。
10-12歳の、かなり難しい問題に対して優秀な成績を残した子どもたちを2つのグループに分けます。そして一方のグループは、その能力(知能)をほめます。もう一方のグループはその努力をほめます。
その後新しい問題にチャレンジする機会を設けると、能力をほめた前者はチャレンジしないのに対し、努力をほめた後者の多くはチャレンジする、という結果になりました。
つまり、能力ではなく努力をほめることで、子どもたちは努力する動機づけが上がるということで、上手に子どもをほめるにはこのようにしよう、という示唆を得ることができます。
しかしこのインパクトのあるDweckの実験結果に関しては最近、再現性に疑問があるという意見が出ているそうです。
Portsmouth大学の大規模調査やPrague経済大学の調査によれば、有意差は見られず、時に反対の結果も出たとされています。Victoria Siskの行ったメタ分析でも、Dweckの主張は誇張されたものという結論が出されています。
ここ数年、心理学の世界を席巻している「再現可能性問題」ですね。
ちゃんと考えなければいけないことなのでしょうが…。

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